2010年06月19日

ビビらしたった

子供に甘いのは必ずしも良い事ではないと思う。

その点で言うと、僕は少し芯の弱いオッサンです。
子供の頃に〝銅線が回収業者に高く売れる〟という都市伝説を信じ、そこら辺の廃品からブッ千切ってきた銅線を袋いっぱい持っていって20円にしかならなかった時の落胆がトラウマになってるからからかも知れません。

今にして思えば、銅の塊みたいな太いヤツなら実際高かったのかも知れないし、廃品そのものを持っていけばもっといい値が付いたかもしれないので、回収業のおっちゃんは多少情けを掛けてくれていたのかもしれないのですが。

チビッコに限らず、人の落胆顔を見るのは忍びないものですが、商売上そう譲ってばかりも居れないのも現実です。
しかしチビッコの小遣いくらいなら…とつい情に流されてしまいがち。

中津で唯一(実は違うらしい)の古本屋である当店には、極稀に近所のチビッコが本を売りに来ることがあり、今日も久しぶりに来ました。
週末遊ぶ小遣いの足しに、とでも思ったのでしょう。

一応、18歳未満からは買取できないので、大人の人と来て頂戴というのがパターン。
手間がかかるので、大抵は再来することはありません。

それでも来た場合は、もちろん買い取ります。
もうお小遣いをあげるのだと割り切って、高めに。

この辺は商売人としては芯が弱いなと思うところです。


このように、しばしば買取には微妙な心理の揺らぎがあったりして、むしろすっきり気持ちの良い取引の方が少ないかも知れません。


しかし、今日は更に珍しい買取がありました。
週末限定で現れる子連れのサブカル夫婦です。

来店自体は結構な頻度であるのですが、今回は初めて買取での来店。

予想通りというか、中身は全部SF小説。
しかも文庫、ハードカバーとあれど、ほとんどがアシモフの「ファウンデーション・シリーズ」。
中にちょこっとクラーク。
なかなかノーブルな趣味だ。

彼らの蔵書はウチにとって肥沃な畑である可能性は大きいと踏んだ僕は、市会でも付かないだろう高値を提示。

これまでにも店の色に合うと思いつつも、あまり詳しくないジャンルだったりして、腰の引けた値付けをしてしまう事があり、後々〝もうちょっといっても良かったか…〟と思うこともあった僕ですが、ここで勝負をかけなければ男じゃない。

結果、夫婦は目をむいて即OK。ハートを掴んだ手ごたえバッチリです。
ハートキャッチです。
ハートキャッチ・プリキュアです。

これで今後、有力な仕入先になるなら安いもの。
少なくとも他の店に持って行こうとは思わないはず。

まあ、この夫婦にとってもウチの店の品揃えは興味を誘うものになっていて、浮いたお金を与えれば、けっこう使っていってくれるので、そのぶん思い切れたっていうのも確かですが。

実際、吾妻ひでお「地を這う魚」を買って帰られました。


天気はまたぞろグズついてきてますが、心はスッキリ、晴れやかな気分のする買取でした。
  

Posted by チェリー2000 at 19:07Comments(0)古本屋