2014年05月15日

検品洋画劇場「プルガサリ」

庶民市場を安価なアジア勢に奪われ、わずかなハイエンド市場を巡ってずっと限界点での持久戦を続けている印象の家電業界ですが、各社が体制を立て直し巻き返しを狙うなか、ソニーが一人負けの様相を呈しているのだそうです。

いっぽうパイオニアは立て直し策として本道ともいえるAV事業売却を検討中だとかで、嫁ぎ先がフナイっていうのも「そうですかぁ…」って感じですね。

そんなパイオニアLDCからリリースされてました「伝説の大怪獣プルガサリ」が入荷。

その筋では有名な将軍様の命により東宝スタッフも加わって作られた北朝鮮産の怪獣映画です。

僕はテアトル梅田で公開当時に観にいったのですが、何処が作ったのか結構いい値段のプルガサリソフビ人形が売店で売ってて当然僕は買わなかったんですが、今にして思えばなかなかのレアアイテムでプレミアがついてるかもしれないので惜しい事をしたかも。

内容は武器を調達するために鉄を徴収され困っている農民たちに、鍛冶屋のオヤジが農具をこっそり返してやったことで捕えられ拷問の果てに命を失うも、死の寸前に飯粒こねて作った怪獣人形が命を宿して民衆の味方となって殿様を討つのだが…と、ほぼ「大魔神」。

北朝鮮制作だけあってというべきか、農民の餓えっぷりが本物の馬をバラしたり、木の皮削って食ったりとさすがのリアリティ。


プルガサリは当初、指人形程度のサイズで全体的に丸っこい可愛いデザインで、これで民衆を助けてくれと考えた鍛冶屋のオヤジのセンスは理解できませんが、神に祈りが通じて強そうな牛っぽいデザインにリファインされ、鉄を食って次第に巨大化します。

チビガサリの表現としてスーツアクターに深沢政雄を使いデカいセットを組んでるんですが、これがかなりリアル。
その後も身長10メートルくらいまでは周囲のミニチュアの完成度は相当高く、最終的に40メートルくらいになってるんですが、さすがに重量感等に甘さが出るものの、この時点でも非常に細かい作りこみであらためて唸らされます。

むしろ転がる岩の発泡スチロール感が「風雲たけし城」レベルで気になって仕方ないくらい。


概ね「大魔神」と言ったものの、王朝を倒した後に怪獣という巨大兵器を持て余し、争いを終わらせるための物が新たな争いの種になる事を危惧し、オトシマエをつけねばならないという所まで言及するあたりは一歩踏み込んだ脚本になっていて意外と感動させられます。

この作品を北の将軍様の指揮のもと制作されたということに誰もが劇中何度も首をひねると思いますが、作品と人格は必ずしも一致していなくてはいけない訳では無いという事ですね。  

Posted by チェリー2000 at 20:15Comments(0)DVD