2011年05月19日

リングを墓場と決めて

先ごろ出崎監督が亡くなったから、という訳ではありませんが、何度目かの「あしたのジョー2」を観ています。

「あしたのジョー2」は「あしたのジョー」が原作に追いついてしまって終了した後、完結した原作をアニメ化した作品で、原作に沿わせながらも可能な限り矛盾や問題点を解消、かつオリジナル要素で作品の世界観を見事に補完しており、非常に完成度の高い映像化作品です。

人によって感じ方は違うでしょうが、「あしたのジョー2」から作品に触れた僕としては、「あしたのジョー」は高森朝雄の原案から、ちばてつやの漫画、そして出崎統のアニメという形で完成した作品と認識しています。

その立場から言うと、あの有名な〝真っ白に燃え尽きた〟ラストシーン。
長年、死んでる生きてる論争が繰り広げられ、現在ちばてつやによって公式に生きてると、わざわざ絵つきで回答されているあのシーンですが、僕としては死んだ説を採っています。

なにしろアニメ版のラストの会場の絶句ぶりは、リング上で異常事態が起きてることが観客にもわかるレベルである事を表していますし、ゴロマキに到っては帽子脱いで完全に黙祷のポーズを取っていました。

あれで〝実は寝てただけでした〟ではあまりにも締まらない話じゃないですか。


ちなみにアニメでは漫画の良かった点はかなりキッチリ拾ってますが、個人的に好きな所をいくらか取りこぼしてる部分もあるにはあります。
なかでもカーロスを影で見送るシーン。
アニメのほうではボコられ方が緩かったのに対して、原作では容赦なく潰れてて戦いの激しさを感じさせます。
リングを墓場と決めて
「がんばれやカーロス」

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Posted by チェリー2000 at 23:08│Comments(19)アニメ
この記事へのコメント
カーロス「ジョー矢吹、お前は明日を信じているのか?ボクサーならそのラウンドでベストを尽くさない限り、次のラウンドはやって来ない…」

ジョー「カーロス…オメーはよ…ナイフだぜ…へへ。」

失礼しました(笑)
Posted by ひふみ 慶 at 2011年05月20日 21:50
「お前には火薬の匂いがする。小さいころベネズエラの裏町に漂っていたような、とても危険で…そしてスリリングな匂いだ」

ですね。
原作では火薬の匂いを感じたのはロバートの方だったりしますが、梶原節とはまた違うイカス台詞がたくさんありました。
Posted by チェリー2000チェリー2000 at 2011年05月21日 18:39
助さんの声が最高にハマってますよね。

子供の時に良くマンモス西の声マネしてました(笑)
Posted by ユン票 at 2011年05月22日 14:24
マンモスというと河童ですかキレンジャーですか。

ジョー&段平以外はバージョンによって結構かわってるので、人によって印象が違う場合がありますね。サチはずっと冬美だった気がしますが。

声がはまってた+実写に出なかった点でも評価できるかもしれません…石橋正次がどうという訳ではないですが。
Posted by チェリー2000チェリー2000 at 2011年05月22日 17:26
「あしたのジョー2」私も本当に好きです。

姪っ子ちゃん(中学2年生)にも、いかに素晴らしい作品かを熱弁しておきました。
若い世代へと伝達!
私がはまったのが中一ぐらいだから行けると思うんですが。
あの頃は「ジョーになりたい」って思ってました。
どんな女子中学生だ。

えっ、ちばさんジョーが生きてる事にしたんですか?
高森さんの「丹下段平に『お前は試合に負けても喧嘩に勝った。』と言わせてその後も生きてる」案にキレて
「やりたいようにやる!」と断言してあのすっばらしいラストシーンを描きあげたはずのちばさんが何故!?(・・;)
あれは店長の言うとうり死んでないと状況的におかしいです。

矢吹丈はボクシングの天才だけど、ボクシング以外は何も出来ないですよね。
(林屋ではまともに働く事が出来なくて、力石の死から立ち直れずに街を徘徊していた時は
自分で「ボクサー以外はくだらないチンピラにしかなれない」って思って、結局リングに戻ってくるというぐらいで。)

短気で粗野でも生い立ちによって背負ってる孤独感やそれゆえの優しさ、
そして自分の人生にはボクシングしかないと言い切る
不器用な純粋さを持っている所がジョーの大きな魅力だと思います。
私にとって「あしたのジョー」は10代の少年のイノセントな生き方を描いて、
普遍に輝き続けている作品なので、ジョーを殺したいわけではないけれど、
でもジョーの老後はいいですわ、と思ってしまうのです。

ちばさんやみんなの心の中で生きてる・・・、っていうのは全然ありだと思うのですが。

というわけで私もラストシーンは死んでる説を採ってます!

長い長い!気持ち悪い人でスミマセン(--;)
Posted by Q at 2011年05月23日 01:46
大変ホットでょろしいと思います。

どうも現在では製作側からのコメントを中心に生存説が有利なようです。
ちばてつや的には、「ここまで必死になって自分が描いていたのはボクシングなのに、最後の最後に〝喧嘩じゃ勝った〟ってなんなんだ!?ふざけんな!」ってなったと言われてますね。
その時点では生死はあまり明確に決めてなかったみたいですけど、整理されていく内に生存説に傾いていった感じみたいです。
まあ最終的に読者の判断でOKというのが本当の公式見解でしょうけど。

それよりも〝ひた向きに青春を駆け抜けた少年の物語〟という発想があまり無かったのでウロコ落ちました。
その視点なら女性受けもあり得ると思います。
でもそうすると力石も、ましてウルフ金串なんか完全に駆け抜けられた背景になってしまってそうな気もしますが…カーロスはなんとか残るか…。

それでも今の中学生に伝承するのは困難な気がしますね。
「あしたのジョー」は漫画・アニメ含めて「2」以外、今の目で見ると画の表現力で劣る部分が目立ちますし。
劇場版「あしたのジョー」をなんとかクリアしてもらって、テレビ版「2」を見るのが一番いいルートかなぁ。
Posted by チェリー2000チェリー2000 at 2011年05月24日 21:13
どうも「あしたのジョー」の事になると興奮してしまいます(^^)

「少年の物語」とは、私も昔はあんまり考えてなかったんですが
(なんせ中学生だった私にはジョーも力石も少年には見えなかた・・・。
力石は今見ても少年に見えませんが。)
この歳になって漫画を読み返したりして、『なんでこんなに〝ジョーが
生きてる説〟に抵抗あるんだろう』と悩んだときに、あっそうか~、
とその考えに行き着きました。
そうですね、きっと女性目線なのでしょう。
そういう目線で見まして、力石は大丈夫です、ジョーの大切なライバルで親友だから
駆け抜けないです(^^)カーロスも同じく、大丈夫!
他の人は・・・ごめんなさい!駆け抜けます!ホセも。

読者判断でOKのままでそっとしておいて欲しいですね。
「生きてる」ってなると色々考えちゃうんですよ。

ジョー、丹下のおっちゃんみたいに人にボクシング教えるの
上手くなさそうだな~、そうなるとどうやって食べていくのかな。
パンチ・ドランカーだから治療も受けないとダメだろうし、お金掛かるよね。
ボクシングやめてからも試合は見に来そうだな。
フラフラしてるところをヨーコお嬢さんに見つかって、
「矢吹くんの身柄は白木事務所が責任を持って預かります」
とかなって働かないジョーの面倒をヨーコお嬢さんが見るのかな・・・。
ああっ、ラストシーンの純愛がだいなしっ!(泣)
西とみっちゃんがジョーと年老いた丹下のおっちゃんのお世話をして
くれるかな。そうなればそうで、みっちゃんはジョーが好きだし
ややこしいことに・・・。
悩みは尽きないです。(ーー)
「BANANA FISH」のアッシュのように安らかに寝かせておいてあげたいです。

中学生への伝承は店長のおすすめルートで!
Posted by Q at 2011年05月27日 00:32
アッシュ・リンクス
ふた昔前のトレンディドラマみたいな死に様でしたね。
後日談で大人になった英ちゃんとシンの残された人側の話がありましたが、ああいうのがジョーでもあったら面白かったかもしれないとは思います。

でも死亡派としては生憎な話、ちば先生が描いた「療養所でジョーを見守る葉子」の絵が唯一の表現された後日談なんですよね。

「生まれてこの方、責任なんざ取ってもらった事はねえ」と言い切る矢吹が、重度のパンチドランカーであることを自覚してリングに上がったなら、結末はひとつだと思うんですが。
Posted by チェリー2000チェリー2000 at 2011年05月27日 21:18
ふたつも昔ですか(^^)
後日談ありましたね、やはり要望が強かったんですかね。
英ちゃんが髪長くなってたのとシンがでっかくなってたのは
個人的好みから言って残念でした。(←私の好みはどうでもいい)

そういえば、ちば先生が力石の死から立ち直れない頃のジョーを描いていた時期、
ジョーと気持ちがリンクしたようになってつらくて身体を壊したらしいですね(・・;)
作者にとっては主人公って本当に生きてるのでしょうね。

それを考えると、ちば先生が療養所で葉子に見守られてる絵というのを
描かれた気持ちが分かるような気がしてきました。
ジョーの死をもって完成する方向で作られた物語だと思うんですけど、
そんなふうに割り切れないのが描き続けた者としての人情なのですかね。

それにしてもジョーったら、いちいち言う事がカッコいいですね(^▽^)
Posted by Q at 2011年05月28日 00:40
まあ「BANANA FISH」自体がもう、ひと昔以上前の作品ですからね。

ところでジョーひと目惚れ説を確認しようと、バイアスかけて実に小学生のころ以来に漫画のジョーを読みました。
そう思って読んでみると、確かにそう見えました。

ちょっとばかり詐欺にあったくらいで、財閥令嬢が傍聴しに来るのはどうも謎ですが、入ってきた時のリアクションは演出全体のテンポからすると、かなり溜めが効いていて意味深長でした。
ただ、段平と他の連中も見入ってたので、単にあまりに場違いだったのかもしれませんが。

しかしその後、全編を通してジョーの葉子に対するテンションの上がり方は、勝ち目が無いと認めてながらも、そう思うほどに強がって挑発的な態度をとり自分を追い込むという矢吹の性格から見るに、手の届かない(勝ち目の無い)〝高嶺の花〟に対する向う気と、超えがたい格差への苛立ちを示していると見ます。

これはたぶん作者もはっきり意図していると見てまず間違いないと思います。

しかし、「あしたのジョー2」における出崎演出では、矢吹はもっと大人っぽくなっていて、漫画のようにあからさまな狼狽は見せる可愛げがなくて、葉子に対しては怒り以外の感情を見出しにくくなっています。
その代わりに戦いを通した男同士の絆により強いスポットを当てて、たぶん意図的に恋愛要素を薄めているように思います。

さすが「ガンバの冒険」「宝島」などの傑作女ッ気ゼロアニメを作ってきた出崎監督、男のロマンに特化した作りにしたんだろうな、と。

とにかく意外に「あしたのジョー」は恋愛色の強い作品だった事を今更ながらに認識してしまった次第で、個人的には少なからず違和感は残りますが、バックグラウンドにそういう一面を加えれて見れば、より深みが増しそうですね。
Posted by チェリー2000チェリー2000 at 2011年05月31日 23:53
そうなんですよ、ジョーってば葉子が登場するたびにめっちゃテンション上がってますよね。
少年院で力石との2度目の勝負の発端にも葉子が絡んで来たりして
漫画では最初の方、特に恋愛色強いですね。

「あしたのジョー2」のジョーが硬派に仕上げられてるのは、あれはあれでまた良いんですよね。
ラストでの葉子とジョーのやりとりが、より一層胸に迫ります。(やっぱり恋愛至上目線)
ホセとの試合を控え室で葉子が止めるシーンや、ジョーが
血だらけのグローブを葉子に託すシーンは、どんな恋愛映画より感動的です。

ただ、葉子が「私のために」試合を辞めてって言うのは
いつ見ても面白いですが。告ったすぐ後に…すごい自信だな(^^)
店長から聞いた「白木葉子、〇〇説」こそ眼からウロコでした!
そういう目線で今度は読み返してみたいと思います。
Posted by Q at 2011年06月04日 00:05
「2」では葉子がひたすら健気に陰で支え続けるのを、矢吹がちょっかいに感じて不機嫌になるパターンで、わりとストレートにアプローチしてもおちょくられてるぐらいにしか感じてないリアクションでしたが、最後の告白でやっと真面目に受け止める有様でした。

漫画では、周りが気付くぐらい葉子が付きまとってて、矢吹もあえて避けようとはしてませんね。
そして大体いらんこと言ったりして矢吹の罵声を浴びるわけですが、最初こそ同様に狼狽を見せる葉子が、途中からは余裕でむしろそれを期待してるようにさえ感じさせます。

どうもこのリアクションを楽しむように突っつきに来る葉子と、案の定吠えてみせる矢吹の関係を読んでると、自分で書いてて違和感が凄いんですが、実は「かぼちゃワイン」にそっくりなんじゃないか思ったりします。
Posted by チェリー2000チェリー2000 at 2011年06月05日 13:52
あはは!
すごい!「かぼちゃワイン」は以外で思いつきませんでした(^▽^)
同じ少年マガジンだし時代もそんなには離れてませんね。

〝好きな人につくすが冷たくされる女の子〟ってはたからみると
「かわいそうじゃん!」と男性側がせめられそうなんですが、
実は女の子の方が勝手に付きまとってる上に何を言われても全然堪えてないという。
ホントだ~、似てる(笑)
Posted by Q at 2011年06月07日 10:00
あ、すみません、「意外」です(^^;)
Posted by Q at 2011年06月07日 10:01
事実を積み重ねることが真実につながるとは限らない、とは言うものの、恋愛要素だけをピックアップすると予想外の結論に達してしまいました。

まあでも昔の男子が描く理想の恋愛観っていうのは、こういう感じだったのかも知れんですね。

ところでアニメの「かぼちゃワイン」でエルの〝アハッ〟の再現度が凄かった横沢啓子は「あしたのジョー2」でウルフ金串の元婚約者役をやってます。

意外なつながりというよりは、単に売れっ子だったってだけかも知れませんけど。
Posted by チェリー2000チェリー2000 at 2011年06月09日 20:15
「ついてくるなよ」と言いつつも追いかけられたい感じですかね。
〝アハッ〟ってエルちゃん言ってましたね~。
やはり両者は繋がっていたか!(^^)

ここ一週間ぐらいずっとアニメの「かぼちゃワイン」のオープニングが
頭を回ってたんですが、
歌詞の中の『エルはLOVEのエル』っていうのはいいとして、『エルはBIGのエル』…。

思春期の女の子に対して「でかいからあだ名『L』」って実はひどいのに
響きが可愛い事と、エルちゃんがでかいけど美少女だということでオッケーになってますね。
はっ、エルちゃんの本名を知らないことに今気付きました。
Posted by Q at 2011年06月16日 22:40
う~ん、あれはあれですね。
ややこしいんですね。
確か〝LはLIPのL〟だったと思うんですね。
で、〝この唇に燃える愛をのせて〟につながってたと。
持って行きかたが強引というか。

実際本編ではエルはデカイからLサイズのLと呼ばれてたと思うので、その点は変わりませんけどね。

デカくてちょっと太目だけどカワイイっていうのは、あれは母性の権化みたいなキャラクターなんですね。
40くらいになったら川崎のぼるの描くお母さんキャラそっくりになりそうな感じです。

無条件に追っかけないとラブコメが成立しないほど、時代的にまだ男は硬派が良かったんでしょうかね。
「キックオフ」とか「きまぐれオレンジロード」あたりまで来ると中性的でソフトなタイプが台頭してきましたが。

あとエルの本名は「あさおかなつみ」だったと思います。
Posted by チェリー2000チェリー2000 at 2011年06月17日 02:32
あ、そうそう!「LIP」のLでした!
BIGはないか。記憶がおかしくなってました(^^)
そう、漫画ではBIGのLには変わりないですね(笑)

母性の権化か!だからお母さんみたいなんだ。
川崎のぼるさんを知らないけど思い当たります。

あの頃は硬派の時代ですよね、確か同時期に応援団なのか、
いかつい人たちを描いた作品とかが(名前思い出せない)ありましたね。
硬派といえば、昔の少女漫画で硬派代表は「ときめきトゥナイト」の
真壁君だと思うんですが、小さい頃この作品を読んで育った少女漫画家さんは「真壁君世代」と呼ばれ、
『かっこいい男性』を描こうとしたらみんな真壁君みたいになるそうです。関係ない話ですみません。

エルちゃんの本名「あさおかなつみ」だった気がします!
すごい!さすがです!
Posted by Q at 2011年06月28日 02:12
真壁俊ですか。
そういえば彼もボクシングやってましたっけ。
関係無いようで意外に共通点がありました。

川崎のぼるは「巨人の星」の作者ですね。
これも関係ないようで原作がジョーと同じ梶原一騎なのが共通点ですね。
「いなかっぺ大将」「てんとう虫の歌」と言ったほうがイメージしやすいでしょうか。

応援団かどうかはわかりませんが、あの頃は学ランを着たヤクザが血で血を洗う抗争を繰り広げる劇画がけっこうあった気がします。
池上遼一とか影丸譲也とかが少年誌で活躍してた頃ですかね。

「真壁君世代」やっぱり声は水島裕のイメージなんでしょうかね。
Posted by チェリー2000チェリー2000 at 2011年06月28日 19:37
 
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