2016年04月28日

夢先案内人

眠気を季節のせいばかりにする気はありませんが、店が暇すぎてウトウトしてると入店風鈴を鳴らさないほどそっと入ってきて、いつの間にかすぐそばに立ってる忍び寄るお客さんには、もう少し不躾であってほしいと願わなくもない今日この頃。
うつ伏せに長くなってたりするとバツの悪いこと、この上ありません。

そんな眠りを誘うなか今回観たのが「ストーカー」

監督は哲学的な内容と芸術的な映像美が眠気との戦いになりがちな、「タルい」の語源となったともいわれるアンドレイ・タルコフスキー。

一部嘘です。


「ある地域で“何か”(隕石が墜落したとも言われる)が起こり、住民が多数犠牲になり、政府はそこを「ゾーン」と呼んで立ち入り禁止にした。しかし、ゾーンには願いが叶うという「部屋」があると噂され、厳重な警備をかいくぐって希望者を「ゾーン」に案内する「ストーカー」と呼ばれる人々がいた。

ある日、ストーカーの元に「科学者」と「作家」と名乗る二人の男性が、その「部屋」に連れて行ってくれと依頼する。だが、命がけで「ゾーン」に入った後も、予想のつかない謎の現象(乾燥室、肉挽き機)で命を落とす危険が待っている。その道行きの中、「ゾーン」とは何か、「部屋」とは何か、信仰とは何かを3人は論じ合う。」(Wikipediaより抜粋)

以上が大筋で、これだけ見るといかにもSF的なサスペンスで刺激的なイメージを持ちそうですが、正直そういった調味料は入ってません。

難解でお馴染みのタルやんの作品を僕のようなクズ映画ウォッチャーが評するのは、口はばったいのですが、3人の主要登場人物と彼らが語るエピソードは、タルコフスキー自身と彼を取り巻く周囲の状況や声を集約したものかと思われます。

映画制作という余人を寄せ付けぬ世界を巧みに渡り歩く、特別な能力を持った芸術家としての誉と誇り、それが必ずしも個人としての幸福に結びつかず家族を犠牲にしている罪悪感との葛藤を表現した極めて私的な作品が、この「ストーカー」という映画ではないでしょうか。

大掴みに平たく言うとオッサンの愚痴だと思います。

映画のラスト、劇中“お猿”と呼んであまり顧みられていないように見えるストーカーの娘に、ある兆候が現れます。
そこにタルやんの我が子への祈りにも似た愛情を感じられたなら、2時間半が3時間にも4時間にも感じるこのお得な映画に最後まで付き合った甲斐があったと思えるかもしれません。

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Posted by チェリー2000 at 21:34│Comments(0)映画
 
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